カンボジア、製衣業の最低賃金基準を小幅引き上げ：2ドル増

カンボジア労働諮問理事会はこのほど、2021年の製衣製靴業の最低賃金基準を調整しないことを政府、労働組合、企業の3者投票で決定したと発表した。しかし、カンボジアのフンセン首相は慣例に基づいて2ドル増加した。そのため、2021年の最低賃金基準は192ドルに調整された。

今年は新型コロナウイルスの感染拡大とEUの貿易優遇の一部撤廃の影響を受け、カンボジアの製衣靴業は深刻な衝撃を受けた。カンボジア製衣所商会の盧啓健事務総長は記者団に、現在までに150以上の工場が一時停止し、15万人の労働者に波及していると伝えた。盧啓健氏は、現在の不況の大環境下では、いかなるコスト増加も企業競争力に影響を与えると述べた。

この賃金交渉の結果について、労働組合側は満足していない。カンボジア労働者連合のエロン会長は、今回の賃金調整幅はインフレ率に追いつかず、労働者の体面的な生活を保障できないと述べた。これまで労働者側が提出した賃上げ目標は202.35ドルだった。「私たちの労働組合は数百社の企業が操業を停止しており、現在の状況はやや好転しているが、私たちは製衣業の将来性に不安を感じている」とエイトン氏は述べた。

コロナ禍以来、企業のストレスを軽減するために、カンボジア政府は多くの便利な貿易措置を連発し、衝撃を受けた困難な家庭に現金補助を提供してきた。カンボジア財経部の統計によると、6月24日から累計約67万世帯の貧困家庭に約7800万ドルの現金補助金が支給された。今年前半の7カ月間、政府の財政収入は前年同期比約10.72%減少したが、同期の支出は18.31%増加し、財政赤字は2.14億ドルに増加し、財政圧力は明らかになった。