科学技術革新が紡績業界をリードする「華麗なターンアラウンド」

「新たな科学技術革命と産業変革に伴い、我が国の産業用紡績品業界の科学技術革新も大きな進歩を遂げた。しかし、われわれは依然として緊迫感を強め、科学技術革新にいっそう力を入れ、業界の科学技術競争と未来発展のカギとなる分野を先取りしなければならない」先日開催された第2回中国産業用紡績品業界の科学技術発展大会で、中国工程院院士で上海大学複合材料研究センター主任の孫晋良氏は呼びかけた。

孫晋良氏は、厳しい複雑な国際環境に直面して、産業用紡績品業界は新分野、新コースを切り開いて発展させ、新品質の生産力を育成しなければならず、根本的には、やはり科学技術の革新に依存しなければならないと強調した。

　　戦略的新興産業の仲間入り

注目すべきは、現在、科学技術革新が静かに紡績産業のモデルチェンジとグレードアップをリードしており、紡績産業の新品質生産力の構築を加速させていることだ。

統計によると、2023年末現在、我が国の紡績業界は有効な特許総数が33.7万件に達し、そのうち発明特許が8.9万件である。それだけでなく、この2年間、12件の紡績業界の高品質特許は累計42.2億元の新規売上高、7.8億元の新規利益を追加し、高価値化特許技術の利用と普及は著しい効果を収めた。

「我が国では、ハイテク織物はすでに戦略的新興産業の重要な構成部分となり、伝統的な紡績を超え、多くの分野にまたがる多元化ハイテク産業である」と中国紡績工業連合会の李陵申副会長は分析し、一方で、紡績は高性能材料、電子技術などと緊密に融合し、全く新しい担体となった、一方、紡績材料は下流産業と密接に関連しており、航空宇宙、医療健康、交通手段、エネルギー、農業などの分野に広く使用され、新しい産業チェーンを形成している。

李陵申氏は例を挙げて、航空宇宙用織物はパラシュート、飛行服、宇宙服、星載アンテナ、宇宙貨物バッグなどの製造に使用できると述べた。濾過分離用織物は高温ガス濾過、工業廃水廃液処理、食品工業濾過、海水淡水化などの分野に使用でき、汚染防止と水体、空気及び土壌品質の改善に重要な役割を果たしている。

　　多様なハイエンド化ニーズに対応

今回の大会は中国産業用織物業界協会が主催した。複数の紡績業界の専門家が大会期間中に異なる分野のハイテク織物の最新の進展を共有した。

「ガラス繊維強化複合材料、低コスト炭素繊維強化複合材料、玄武岩繊維強化複合材料は自動車軽量化の三大構造性樹脂基複合材料となる。」自動車軽量化技術革新戦略連盟の楊潔常務副事務総長によると、世界の自動車繊維強化複合材料の年間複合成長率は6.6%に達する見込みだ。

青島大学海洋繊維新材料研究院の夏延致院長は海藻に基づく繊維新材料の基礎研究と応用研究の進展を分かち合い、生物医療用、衛生看護、難燃防護などの分野における海藻繊維の応用を紹介した。

「伝統的な基礎産業は立ち後れた生産力を代表するものではなく、持続的な技術革新は紡績業界の新たな活力を引き出し、紡績業界の新たな生産力の発展に重要な原動力を提供することができる」と李陵申氏は述べた。独自の機能、高性能、高品質の紡績製品を継続的に開発し、エンドユーザーのますます多様化とハイエンド化するニーズに応える。

「現在、我が国はすでに全世界の産業用紡績品の種類が最もそろっており、種類が最も豊富で、産業チェーンが最も完備している国となっているが、依然として原始革新が不足しており、産学研の協力が滞っており、一部の産業チェーンのサプライチェーンが人に制圧されているなどの状況が存在する」孫晋良氏は、コストメリットを技術、品質、性能、ブランド、価値メリットに徐々にグレードアップする方法を提案し、やはり紡績業界は絶えず考え、解決する課題を模索しなければならない。（科報）

（出所：泉州晩報）